【設立期】(昭和62年から平成9年)

藤沢市のスポーツ教室の1つとして昭和62年に秋葉台文化体育館弓道場にて第1回初級アーチェリー教室が開催され、その卒業生と市内のアーチェリー経験者が集まり湘南アーチェリークラブが発足。続いて昭和63年に藤沢市太陽の家体育館でも初心者アーチェリー教室が開催され、健常者と障害者が集う湘陽アーチェリークラブが同年に発足。毎年行われる教室の卒業生が両クラブに入会し活動を行っていた。平成3年、湘南アーチェリークラブは主婦、シニア層を主体とする藤沢アーチェリークラブに改名。両クラブの代表者と初代初級教室講師の上遠野秀樹氏らが平成5年に協会の前身となる藤沢アーチェリー推進委員会を立ち上げ、藤沢市アーチェリー協会設立準備のため、講習会や交流練習会、通信射会を行うようになった。平成7年には市北部を練習の拠点とする御所見アーチェリークラブが発足し、協会発起の基盤が整い、平成9年7月に故水越靖典初代会長の基、市内のクラブ間の交流、アーチェリー環境の整備、向上、普及などを目的に藤沢市アーチェリー協会を設立。同年9月、改装された秩父宮記念体育館弓道場にて設立記念の記録会が行われた。

【アーチェリー協会発足記念記録会】

【活動期】(平成9年から平成11年)

平成9年からは、春季フィールドアーチェリー記録会、夏季交流射会、秋季フィールドアーチェリー記録会、冬季交流射会等を実施。横浜市や大和市のアーチェリークラブとの通信射会、コロンビア・ラウンド大会、ハマカップなどに参加。また会員拡充のため、市と所属クラブ共催による初級・中級教室を行い、それらの活動が認められ平成10年4月、藤沢市体育協会に28番目の種目協会として正式加盟となった。
平成10年には国体予選を兼ねた神奈川県民大会で協会の石神選手と荒川選手が男女揃って優勝し、同年に湯河原で行われた“かながわゆめ国体”アーチェリー競技に出場し、男子は団体4位に入賞した。また、設立期から弓道場や体育館を練習場としてきたが、国体出場を期に90m級の国際試合に適応する射場を市内に建設すべく、平成10年8月から御所見アーチェリークラブの與安義昭会長の厚意で山林を借り受け、御所見の森アーチェリー練習場の開墾、整備を開始。平成11年10月3日に山本市長、藤沢市体育協会種目協会関係者を招いて記念式典とオープン記念射会を行った。また、平成11年から始まった藤沢市民総体アーチェリー競技も55回大会以降、同射場で毎年実施している。
市共催事業としては協会発足前から行ってきた秋葉台文化体育館、太陽の家体育館、秩父宮記念体育館主催のアーチェリー教室や平成10年より毎年5月5日に行っているこどもスポーツ祭り(現みらい子どもフェスタ)アーチェリー体験等への講師派遣などへの審判派遣を行っている。

【御所見の森オープン式典】

【最近の状況】(平成12年から現在)

平成12年からは技術指導部を立ち上げ、初級教室テキストブックと技術指導マニュアルを作成。以後毎年指導者講習会を開き指導員の育成と増員を図り、御所見の森アーチェリー練習場に隣接するボーイスカウト野営場を利用する少年へのアーチェリー体験指導や会員を対象としたハンデリーグ戦を開始。
平成13年からは中・上級者向けのスキルアップ教室や御所見公民館共催のアーチェリー教室を開催。また同年広報部が御所見の森アーチェリー練習場のホームページを開設し、射場の利用案内や大会、教室などのイベントを公開し始めた。また、平成14年度からは藤沢市弓道協会の遠的稽古や遠的大会として御所見の森アーチェリー練習場を利用してもらっている。
近年の所属選手の活躍としては、平成11年に野尻選手が第35回全国身体障害者スポーツ大会アーチェリー競技下肢障害二部で優勝し、この時のスコアーは大会記録となり、現在も破られていない。平成15年には橘選手が関東大会青年女子の部3位に入賞し、神奈川県代表として第55回国民総合体育大会(高知国体)に出場。平成16年には桜井選手が第3回全日本アーチェリーバイアスロン選手権大会男子ビギナーズの部で優勝。また同年、本田選手が国内のトップ選手が参加する第37回全日本社会人ターゲットアーチェリー選手権大会(女子出場枠25名)に出場した事は特筆すべき事であり、すばらしい選手が生まれた事は、本協会にとって大きな喜びであり、誇りでもある。これらの選手の活躍は、他のアーチェリー愛好者に希望と可能性を与えてくれた。
アーチェリーは老若男女を問わず、身体障害者もハンディキャプが少なく健常者と同じルールで競技出来る開かれた生涯スポーツで、入門しやすくかつ奥行きの深い近代スポーツである。心身の均衡と調和がとれた静から一瞬の動によって放たれた矢が、数十メートル離れた金的に的中した時の喜び、それらの連続で得られた達成感はまさにアーチェリーの醍醐味である。
平成16年度からは松長泰幸新会長を迎え、引き続き所属クラブへの練習会場提供と技術指導、春季ターゲット射会、冬季インドア射会、初級アーチェリー教室、体験指導、ボーイスカウト体験教室、御所見の森アーチェリー練習場の整備と管理などを行っている。
平成19年には設立10周年を迎え、海老根市長(当時は市議会議員)をお招きし、設立10周年記念式典と会員親睦のバーベキュー大会を行った。今後も組織強化を図り、県内でも数少ない90m級の射場環境を生かすべく、中高生の指導にも着手し、将来のメダリストの育成も目指して行きたい。

【橘選手高知国体出場記念大会】

【協会設立10周年記念式典】